教育

東北大学・七ヶ浜町 共同事業
東日本大震災・被災者健康診査(第1-7期)
アンケートにご回答いただいた方へ

 東日本大震災発災以来、七ヶ浜町と東北大学との共同事業として取り組んできております「七ヶ浜健康増進プロジェクト」(被災された七ヶ浜町民の皆様の健康増進に向けた実態把握・相談・支援等の取り組み)の一環として、大規模半壊以上の家屋被災に遭われた方を対象に毎年、健康調査を行わせて頂いております。ご理解、ご協力を頂いた町民の皆様に改めて心より御礼申し上げます。この調査の妥当性や倫理的配慮については「震災ストレスが心身に及ぼす影響に関する包括的調査研究」という研究課題名で東北大学倫理委員会において審査され承認を受けた上で行われています。これまで集計結果につきましては、ご回答頂いた方にご報告させて頂き、町で行っている健康増進のイベントや必要とされる方への個別支援等に役立て、災害後の健康に影響を及ぼす要因を特定することで、災害後の保健体制の向上に有益な学術情報として世界に向けて発信を行なっておりました。この度、第1-7期に渡って集積された膨大な情報から長期の生活習慣や健康状態の変化を元に、支援に有効な情報を抽出するために、匿名化して、誰のものかを完全に分からなくした状態のデータを理化学研究所のスーパーコンピュータで解析を行えればと考えております。実施に先立って、計画をホームページ上で公表させて頂き、ご意見、ご質問を承りたいと存じます。

「研究課題名」
震災ストレスが心身に及ぼす影響に関する包括的調査研究

本研究の意義および目的試験の方法

 これまで当分野では七ヶ浜町役場と連携しながら、七ヶ浜町民の方々の震災による心身へのストレスの状態の把握とケアを行ってまいりました。これまでに収集した問診表情報から震災から7年が経過しても外傷後ストレス障害やうつ病のハイリスク状態の方がいらっしゃることが分かっております。この度は、こういった精神疾患のハイリスク状態と関連の強い生活習慣や住環境、食生活等を明らかにして、今後の災害後のメンタルヘルス支援により一層役立てることを目的として、理化学研究所と協力して研究を行うことを検討しております。これまでの第1-7期の問診票アンケートに同意を頂いた方のデータを用いる予定です。当分野が主体となって解析を行いますが、一部、コンピューターや統計学の高度な知識を必要とする部分については理化学研究所にデータを提供し、解析を依頼いたします。

試料等の保存および使用方法について

 アンケートの回答内容は、個人が特定されないように匿名化を行い、調査研究を行います。理化学研究所にデータを提供する際は、さらに二重の匿名化を行い、個人を特定する情報が外部に流出することがないようにより一層の処置を行います。

試験全体の期間と予定症例数

 本研究では、東北大学・七ヶ浜町 共同事業東日本大震災・被災者健康診査(第1-7期)
アンケートにご回答いただいた方を対象としています。研究期間は、2012年7月から2021年3月までの10年間です。

研究結果の公表について

 提供者本人やその家族の氏名などが明らかにならないようにした上で、学術集会、論文などで結果を発表します。

個人情報に関して

 個人情報は特定されないように厳重管理します。公表の際にも個人情報が流出する事はありません。

本研究への参加を拒否する場合

 本研究に賛同されない場合、下記の連絡先まで申し出て下さい。賛同されない場合においても、不利益を被ることはありません。

研究に伴い生じる健康被害について

 新たな検査や処置などの介入は行わないため、本研究による健康被害は発生しません。

「研究機関、研究責任者および研究者」

【研究機関】
東北大学 災害科学国際研究所 災害精神医学分野
理化学研究所 革新知能統合研究センター

「連絡先」

東北大学 災害科学国際研究所 災害精神医学分野
教授 富田博秋(研究責任者)
TEL: 022-717-7897

本研究への参加に同意しない場合は、上記連絡先までご連絡下さい
なお、個人が特定できないよう匿名化された後の資料情報については、個人特定不可能なため、拒否の申し出に対応出来ませんので、予めご了承下さい。

 

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